賃上げの嘘!本当の給料と出世#3Photo:Photolibrary

もうかっている企業は、従業員に還元できる余力があるはずだ。それなのに還元に消極的な「ドケチ」企業はどこか?人手不足で優秀な人材の確保が難しくなる中、従業員への投資をケチるような企業は次の成長、ひいては今後の株高もおぼつかなくなるだろう。特集『賃上げの嘘!本当の給料と出世』の#3では、「超大幅増益」「大幅増益」「小幅増益」の三つに企業を分けて、独自ランキングで計75社の「ドケチ」企業をあぶり出した。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

今後3年は2%の物価上昇が必至!賃上げは急務
もうかってるのに賃上げしない「ドケチ」企業の実名

 物価上昇率は2年連続で、日本銀行が目標とする2%を超えた。日銀は、今後の3年間も同程度のインフレが続くと予想している。

 政府は「賃金と物価の好循環」を掲げているが、インフレに負けない賃上げがなければ実質的な賃金は下がるばかりだ。各家庭の消費意欲はそがれてしまう。

 それ故、企業による積極的な賃上げは今や“国是”と言っても過言ではない状況になってきている。

 もちろんない袖は振れない。賃上げに期待ができるのは、従業員に還元できる余力のある、もうかっている企業だろう。しかし、利益が増えているのに還元に消極的な「ドケチ」企業があるという。

 人手不足で優秀な人材の確保が難しくなる中、従業員への投資をケチるような企業は次の成長、ひいては今後の株高もおぼつかなくなるだろう。

 そこでダイヤモンド編集部は、「超大幅増益」「大幅増益」「小幅増益」の三つに企業を分けて、独自ランキングで計75社の「ドケチ」企業をあぶり出した。

 目立ったのはゲーム業界の有力企業たち。このほか、メガバンクや石油元売り、大手不動産などもランクインした。すでに給与水準が高くて有名な半導体関連や商社も並んでいる。

 それでは早速、「ドケチ」な75社の実名を確認していこう。