米国訪問の内容がお粗末だった
立憲民主党の泉健太代表

 野党では、立憲民主党の泉健太代表が昨年の8月、9月にベトナムと米国を訪問したが、米国訪問での内容は、会談相手、会談の成果共にお粗末だった。どこにも行かないよりはましだが、政権を取るつもりなら、外交で即戦力であることを示すために、全力を挙げるべきだし、それができないなら、総選挙の前に交代すべきだ。

 日本維新の会の馬場伸幸代表は、米ワシントンとニューヨーク、台湾、インドネシアなどを訪問している。台湾訪問についてはいろんな評価があろうが、もし、本気で野党第一党になろうというなら、中国や韓国との関係もこれまでとは違った配慮が必要になってくるだろう。

 維新の本拠大阪での開催となる25年大阪・関西万博を、馬場代表や吉村洋文知事がどう生かすか、外交面での政権担当能力として活用できるか注目だ。

 なお、政治家とは別に、天皇、皇后両陛下は6月下旬、国賓として英国を公式訪問される予定だ。すでに書いたこともあるが、チャールズ国王とキャサリン皇太子妃が闘病中で、国賓訪問にふさわしい行事が十分に組めるのかどうかが心配だ。

 それに、『英国王室と日本人:華麗なるロイヤルファミリーの物語』(小学館)でも書いたが、平成年間には両陛下(現上皇さま、上皇后美智子さま)が3回も訪英されながら、エリザベス女王はいちども訪日されず、極端な不均衡が生じている。体調を見ながらではあるが、国王夫妻の早期の訪日を実現してもらいたい。

(評論家 八幡和郎)