会話の間を埋めようと相手は一方的に話し始めるが、あなたは適当に聞き流しておけばよろしい。

 絶対にあなたから間を埋めないことだ。間を埋めた途端、格下になってしまう。あくまでも間は格下に埋めさせるものなのだ。

 訥弁のくせに無理に間を埋めようとすると、もはや絶望的で、自らのポジションを下げた挙げ句、失言し、揚げ足を取られてご臨終だ。

 多く話したほうが負けである。ここだけの話、私はこの知恵だけで一生分稼がせてもらったし、地位を維持してきた。いちいち暴力を振るうまでもなく相手を瞬殺できるから極めてお得だろう。

儲けようとギラギラした瞬間
人は四流が確定するのである

 なぜ歩合制のセールスに一流はいないのか。なぜ中小企業の経営者に一流はいないのか。

 それはギラギラしているからだ。

 人は儲けようとギラギラした瞬間、四流が確定するのである。

「稼ぐ」という言葉が口癖になっている輩は多いが、「稼ぐ」という言葉の響き自体が一流ではなく、下流の言葉だ。

 これは善悪を超越した自然の摂理である。

 美しいものは美しいし、醜いものは醜い。シンプルだけど、それだけのことだ。

 かつて経営の神様はこう言った。

「お金は美しく稼がなければならない」

 私がこれまでに出逢ってきた一流の人々は例外なくお金の稼ぎ方が美しかった。

 決してギラギラしていなかった。歩合制のセールスや中小企業の経営者がどうしてギラギラした腕時計や奇抜な服装をしているのかと言えば、学歴がないからである。

 学歴がないと人はギラギラさせることで自分の低学歴を補おうとするのだ。

 だが、それだけはやめたほうがいい。

 高学歴というのはお金では買えないからこそ価値があるのであって、お金で買える腕時計や奇抜な服装をしたところで低学歴が高学歴に勝てるわけではないのだ。

 それどころか負けがより際立つだけである。

 歩合制のセールスや中小企業の経営者で年収を1億円稼いだところで、高学歴には敵わないのだ。