2日目のグリーンステージに
ブリストルサウンドの先駆者が登場
やはり、テクノバンドのパイオニアであり、レジェンドであるKRAFTWERK(クラフトワーク)です。フジロックは初出演となります。グリーンステージ(メインのステージ)のヘッドライナーであり、山の中で見るパフォーマンスは圧巻だと思います。
BETH GIBBONS(ベス・ギボンズ)は今年、かなり楽しみです。5月17日には、完成までに10年を要したといわれる初のソロアルバムを日本でリリースしました。日本では初ライブではないでしょうか。
――ブリストルサウンドの先駆者、ポーティスヘッドのボーカルで、最近ではケンドリック・ラマーの曲に参加していましたね。ポーティスヘッドとしての来日は過去にあったかもしれませんが、ソロとしては初ということでしょうか。
ポーティスヘッド時代含め、ベス・ギボンズが日本でライブをするのは初めてだと思います。ポーティスヘッドは、過去にSMASH主催で来日公演を予定していましたが、その時は体調不良でキャンセルになりました。その後、ポーティスヘッドは活動休止に入りましたが、ベスが動き出すぞ、という話を耳にして、早速、オファーしました。
あとはgirl in red(ガール・イン・レッド)です。ノルウェー出身の25歳の女性シンガーで、フィニアス(ビリー・アイリッシュの兄)をプロデューサーに迎えた2021年リリースのデビューアルバムが話題となりました。2023年に来日公演を行ったのですが、東京も大阪もすぐにソールドアウトでした。今年4月にセカンドアルバムをリリースし、再び日本にやって来て、ホワイトステージのヘッドライナーを務めます。
ちなみに2日目は、レッドマーキー(大型テントの屋内ステージ)のヘッドライナー、KID FRESINO(キッド・フレシノ)もぜひ見てほしいです。洋楽ではなく、日本のラッパーですが、バンドセットでかなり見応えがあると思います。
――最後に、3日目を教えてください。
大御所たちがひしめく3日目
次世代を代表するバンドも数多く登場
アイルランドの若手ポスト・パンクのバンド、FONTAINES D.C.(フォンテインズ ディー シー)は、今、UKでかなりいいポジションになってきています。来日公演も行っていて、その時のツアーに帯同したのですが、とてもいいライブでした。UKロックの新世代を代表するバンドです。
あとはTURNSTILE(ターンスタイル)です。米国の次世代ハードコアで、注目が集まっています。
――海外のハードコアバンドの出演は、最近のフジロックではあまりなかった印象なので、珍しいですね。次世代のハードコアシーンは気になります。
今、米国だとかなりビッグになってきていて、ブッキングチームの意見が合致してオファーしました。親が聞いていたハードコアを子どもも聞くようになり、今の10代や20代に響いているのかもしれないですね。さらにBLINK 182が復活し、そこにこうしたハードコアの要素が混ざったりと、今、米国では、ハードコアシーンが再び大きくなってきているようです。
そして、やはりNOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS(ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ)です。フジロックの前回の出演は2015年なので、約10年ぶりの出演です。
――前回出演時の「Don’t Look Back in Anger」(オアシスの代表曲)の大合唱の記憶が鮮明に残っています。3日目は、ノエル・ギャラガーに、THE JESUS AND MARY CHAIN(ジーザス&メリー・チェイン)、RIDE(ライド)と、ベテラン勢が多いですね。
そうですね。出演アーティストのタイムテーブルをパズルしていくと、今年の3日目はそうなりました。レッドマーキーでは、フォンテインズ ディー シーの後がライドだったりと、UKバンドの新旧代表が続く流れになっています。こうした流れはかなり時間をかけて考えますね。