同じレベルのスキルでも、どの場所に身を置くかでそれが「強みになるか」どうかは変わる。「強み×場所」で考えることが重要だ。場所を考えていない人がやりがちなパターンを紹介しよう。※本稿は、石倉秀明『CAREER FIT 仕事のモヤモヤが晴れる適職の思考法』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。
成果を出しやすい場所を選べ
例えば、Excelを自由自在に使いこなせる人がいるとします。その人にとってExcel の関数などはお手のもので、意識せずとも普通に扱うことができます。
そうしたスキルが強みである人が、仮に外資金融系の会社やコンサルティング会社に入社して働くとなった場合、どうなるでしょう。
Excelを駆使してマクロ計算したり、データを分析したりすることは、そのような会社の社員ならできて当たり前の世界です。Excelを自由自在に使いこなせることは、何の強みにもならないスキルになってしまうのです。
けれども、Excelのスキルが行き渡っていないような会社、まだExcelが得意という人が少ないか、ほとんどいないようなところへ行けばどうでしょう。意味合いはかなり変わってきます。
これからDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推し進めようとしているところに、Excelを自由自在に使いこなせる人が経理として採用されたとします。一瞬でデータ集計をやれたら、「この人はすごいぞ!」という評価になるでしょう。
誰でもExcelが使える外資金融系の会社とは、まったく違う評価をされたりするわけです。
ですから、同じレベルのスキルであっても、どの場所に行くかで、それが自分の強みとして活きてくるかどうかは変わります。
つまり、強みは場所次第で、それが強みにもなれば、そうでもなくなるわけで、それが「強み×場所」なのです。