予測不可能なVUCAの時代
できるだけ早く動き出すことが大事
もちろん、学生の本分は学業ですし、部活やアルバイト、課外活動など自分の興味や関心を広げたり、深めたりする様々な活動に意欲を注ぐことも大事です。学業に専念する時間を確保するために、企業の採用広報は3月から、選考開始は6月から、という就活ルールも作られています。
ただ、就活ルールがあるのでキャリアのことを考えるのは大学3年になってからでいい、と思い込み、考えようとしないというのももったいないと思います。予測不可能なVUCAの時代と言われる昨今、「キャリアは企業主導でデザインされるもので、企業に任せておけば働く個人の安全や安心が確保されるという時代」ではなくなりつつあります。
これからの時代は、自分でキャリアを作りあげる力である「キャリアオーナーシップ」が必要だと言われています。キャリアオーナーシップを醸成していくという意味でも、多忙な学生生活ではありますが、うまく隙間時間などを活用しながら自分の適性や可能性について考えることは非常に重要になってきていると思います。折につけ、自身のキャリアについて考える機会を重ねることで、キャリアオーナーシップも醸成されていくでしょう。
本格的な就職活動に入る前に、これからのキャリアについて思いを馳せておくことは大事なことですが、やりたいことを絶対に、明確に描ききらないといけないというわけではありません。その理由は、世の中の会社や仕事の情報を集めきれていない就職活動の初期段階では、やりたいことを明確に描ききるということは、かなり難しいことですし、思い描いていたことが変わっていってしまう可能性も高いからです。