進化するインターンシップ、就活で「見逃し」「あきらめ」を防ぐための根本知識知らないこと、見過ごしていることはない?インターンシップはこう参加しよう(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2025年卒以降、新たに4類型が定められたインターンシップ等の在り方は、就活にどのような影響をもたらしているのだろう。就職・採用に関する調査、分析を行う、リクルート就職みらい研究所所長の栗田貴祥氏が、就活の最前線を語る連載の第18回。今回は、インターンシップ等への参加意義について見ていきたい。

インターンシップ参加が
「自分を知るきっかけ」になる

 社会に出る前に仕事を知り、体験するインターンシップ等のキャリア形成支援プログラム。いまや、企業理解のための就職活動準備の一環として、多くの学生に浸透しつつあります。学生の皆さんには、就職活動の準備状況を踏まえて、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの活用を検討することをお勧めします。

 インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの在り方は大きな制度の変更がありました。これから就職活動を行う学生の皆さんは、旧制度との違いを理解してインターンシップを活用することが求められます。

 24年卒までは、大半のキャリア形成支援プログラムは、「1day仕事体験」「インターンシップ」などと呼ばれていましたが、25年卒以降の就活では、プログラムの実施が5日間以上であること、実施期間の半分以上が就業体験に充てられること、職場の社員からフィードバックがあることなど、一定の要件を満たすプログラムだけが「インターンシップ」と称されます。それ以外のプログラムは「オープン・カンパニー」や「キャリア教育」と呼ばれることになりました。インターンシップは企業側が参加した学生の情報を広報活動や採用選考活動に使用できますが、それ以外では企業は取得した情報を採用活動に活用することができません。

 リクルート就職みらい研究所は24年3月、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの参加状況に注目して、調査を行いました。就活サイト「リクナビ2025」に登録した25年卒予定の大学生・大学院生3190人が対象で、972人から得られた回答を分析しました。回答者972人のうち、大学院生を除いた、大学生675人の、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムに参加した学生は84.7%でした。