「今から20年前は2004年です。積み立て開始4年後にリーマン・ショックが来て、暴落相場でも積み立て続けた人が成功していることになります」
この試算は「前半に暴落が来て後半は右肩上がりという、積み立てとしては理想的すぎる展開」だ。しかもこの期間は米国株、中でもIT関連が爆発的に成長した。新NISAでもこうなればいいが、ここまでうまくはいかないかも。そもそも暴落時に淡々と投資を続けるのはつらい。下落中にも入金し続けると底値で多く仕込めるため、今後「◯◯ショック」が来たとき投げ出さないようにしたい。
新NISAで一番人気の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称オルカン)は16本中、6番目。オルカンの約60%が米国株だが、残り40%は日本株、英国株など世界中の株が入っているため、「米国株100%」のナスダック100やS&P500と比べ収益的には劣る。
オルカンの成績を追うのがインド株だ。今回のランキングでは7位で、オルカンの真下。
「インド株は全世界株式(オルカン)へ新たに組み入れられる銘柄数も多く、成長期待から注目を浴びています」(野尻さん)
投資家の購買欲を受け、低コストのインド株投資信託も増えた。23年3月設定の「iFreeNEXT インド株インデックス」を皮切りに、「auAM Nifty50インド株ファンド」「SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド」「SMTAMインド株式インデックス・オープン」「eMAXIS インド株式インデックス」「楽天・インド株Nifty50インデックス・ファンド」と1年で6本。運用会社ではコスト引き下げ競争が始まっており、この4月に引き下げを発表したauAM Nifty50インド株ファンドの0.297%が現状の最安だ(6月28日に「〈アムンディ・インデックスシリーズ〉インド株」信託報酬0.2805%設定予定)。