……というわけで(話を戻します)10進法が使われている世界では、23は、
 23=10×2+1×3=20+3
という意味です。これに、
 15=10×1+1×5=10+5
を掛け算するわけですが、じつは先の筆算は23×15を、
 23×15=(20+3)×(10+5)
と分解し、後に勉強する分配法則を用いて、

 

  3×5=15
  20×5=100
  3×10=30
  20×10=200

であることから、

 

 

 

 

と計算しているのを簡略化したものなのです。これが「筆算を使うと正しく計算できる理由」です。

 たかだか筆算で小難しい話になってしまいましたが、数学ではいつも、どうしてそのようにすると正しい答えが得られるのかを誰にでもわかるように論理的に示す必要があります。