いつも快眠できている人は、少々寝つきが悪いときでも、または中途覚醒しても時計は見ない。時間を確認することにメリットはないからだ。見たくなる気持ちを抑えるため、時計やスマホを手の届かないところに置いてはどうだろう。

 さらに起床時間も大切だ。毎日、決まった時間に寝て、決まった時間に起きる。いつもこうした同じリズムで眠るのが理想だが、そうはいかないこともあるだろう。

 何かの原因で寝るのが遅くなった場合、目覚ましのアラームを遅めにセットしたくなる。けれども、疲れを取るのが上手な人は、朝のリズムを変えようとはしない。睡眠時間が少々短くなっても、いつもと同じ時間に起きようとするものだ。

 良い体調を保って、疲れをためないようにするには、体内時計を狂わせないことが大切。寝る時間が少々ズレても問題ないが、起きる時間がいつもと違うと、体内時計が乱れやすくなる。体のリズムにも悪影響を与えて、体調を崩しかねないのだ。

 体内時計を整えられる時間帯は朝しかない。毎日、決まった時間に起きるように心がけることが大切だ。

疲れたらあえて体を軽く動かし、体にたまった疲労物質を排出する

 1日中、外回りの仕事をしたり、立ち続けたり、外出してよく歩いたり。こうして疲れたときは、とにかく休養することが大切。何もしないで、ゆっくり体を休ませるのがいちばん。

 このように思っている人は多そうだが、疲れを上手に解消できる人の考え方は違う。体を休めるよりも、積極的に体を動かそうと心がけているのだ。

 疲れているとき、あえて軽めの運動をすることを「アクティブレスト」という。日本語では「積極的休養」。もともとは運動選手が疲れを素早く癒し、体調を整えるために考え出された疲労回復法だ。

 疲れたときには、疲労物質が体にたまっている。これを早く排出するには、血流を促さなければならない。ただ休んでいるだけでは、筋肉の休養にはなるものの、疲労物質はたまったままになってしまう。