「夏場に太りにくい人」がランチに食べている定食とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

「夏は暑くて汗をかくので代謝が上がる」と思っている方は多いのではないでしょうか。でも実は、夏場は暑くて熱を作り出す必要がないため、冬場よりも代謝が下がります。代謝が下がると太りやすくなったり疲れやすくなったりと、体に不調が出てきます。そこで今回は、1日を通して実践できる「夏場の代謝アップ術」をお伝えします。(管理栄養士 岡田明子)

食事で取ったエネルギーは
3種類の「代謝」に使われる

「代謝が良い」とは、簡単にいうと「食べ物から栄養を取り込み、それをエネルギーに作り替えて体内でフル活用させる」ことをいいます。食事から取り込んだエネルギーは、大きく分けて3種類の代謝に使われます。

1 基礎代謝
 起きているときはもちろん、寝ている間も体内では代謝活動が行われています。何もしていなくても消費されるエネルギーのことを「基礎代謝」といいます。

 基礎代謝は、私たちが1日24時間生きていくために最低限必要なエネルギーで、1日に消費するエネルギーの約60~70%も占めています。この基礎代謝は年齢とともに低下するため、基礎代謝をいかに維持するかがポイントとなります。

2 身体活動代謝
 仕事や運動、家事など日常生活で体を動かす際に消費されるエネルギーを指します。1日に消費される総エネルギー量の約20~30%を占めています。日常生活でいかに活動量を増やすかがポイントです。

3 食事誘発性熱産生
 食事をすると、体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されます。この代謝の増加を食事誘発性熱産生と呼び、総エネルギー量の約10%を占めています。1日3食よく噛んで食べることが大切です。

 夏に代謝をアップさせるには、この3つの代謝をしっかり活用することがポイントとなります。