その3「16時間ダイエット」の落とし穴

 1日のうち16時間は何も食べず、残りの8時間は何を食べても良いというダイエットです。一時的にブームになりました。「食べてもいい」という言葉につられて、「これなら私もいける!」とチャレンジした方も多いのではないでしょうか。

 8時間は何を食べても良いという部分では、ストレスなく始められそうなダイエットですが、この8時間内に食べ過ぎてしまえばもちろん体重は増えます。また、16時間断食して空腹状態で食事をすることにより、断食明け後の食事で血糖値が急上昇するため、脂肪をため込みやすくなってしまいます。

 さらに、この8時間をどの時間帯に設定するかも大切です。例えば、9時から17時までを食べる時間に当てられれば、体脂肪を増加させるタンパク質BMAL1(※)の働きからもベストな時間帯といえますが、14時~22時など遅い時間帯に食べる時間を設定すると、脂肪をため込みやすく太る可能性があります。

 16時間ダイエットは時間の設定と食べるものの質を考えて実施すると、大きな落とし穴にははまらないでしょう。

※脂肪の合成を促進するタンパク質で、夜〜深夜に体内に増加。このタンパク質が増えて活発に活動している時間帯に食事をすると、脂肪がつきやすくなることも分かっている。

トレーナーがつけば安心
というのは妄信?

その4「パーソナルダイエット」の落とし穴

 トレーナーなどからマンツーマンで運動と食事のサポートを受けるパーソナルダイエット。伴走する人がいるので、結果も出やすいダイエット方法です。しかし、サポートしてくれる人に正しい運動と食事の知識がないと、痩せられないだけではなく体調を崩してしまいます。

「間違った運動で腰や膝を痛めた」という話はよく聞きますし、過度な食事制限を強いられ、ストレスでドカ食いしてしまったという人も結構います。料金も高額なところが多いので、金銭的に続かないというのもネックです。

 パーソナルダイエットを受けている間に自身が正しい知識を得て、ダイエットが終わった後も自分でトレーニングや食事管理を継続することができれば、高いお金を支払ってパーソナルをつける意味はあるでしょう。