「この株は売り? それとも買い?」投資シミュレーションのようにクイズを解きながら「株で勝つ技術」を身につける『株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』の続編『株トレ ファンダメンタルズ編』が発売した。前作はチャート分析がテーマだったが、今作は企業の業績や財務の読み方を中心とするファンダメンタルズ分析を扱う。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之氏。本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

株のプロが業績を見る際に「利益よりも遥かに重要視する1つの数字」Photo: Adobe Stock

利益よりも「利益率」に着目してほしい

 株式投資をするうえで、一番重要なのが損益計算書を読むことです。

 企業が1年間の営業活動を行った結果、生じる利益または損失を表すのが、損益計算書です。

 損益計算書を読む目的は何でしょうか。

「増益か減益か?」まず、そこに目がいく人が多いと思います。

 確かにそれも見るべきポイントの1つには違いありません。ただし、実際には、もっと重要なポイントがあります。

「利益率が高いか低いか?」
「利益率が上昇しているか、低下しているか?」

 私はまず、そこから見ます。なぜならば、そこに企業の「利益を生み出す力」が表れているからです。

投資の実力を磨く『株トレ』のクイズに挑戦!

 しょうゆ製造最大手キッコーマンと、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの2024年3月期損益計算書が出ています。

 キッコーマンはK社とL社のどっち?

株のプロが業績を見る際に「利益よりも遥かに重要視する1つの数字」

キッコーマンは海外で成長

 キッコーマンがアメリカでしょうゆの販売を始めてから60年以上経ちました。

 アメリカでしょうゆ味は「テリヤキソース」としてすぐに受け入れられ、今では家庭で普通に使われる万能調味料となりました。

 ヨーロッパには各国に独自の食文化が根付いていたため、しょうゆはすぐには受け入れられませんでした。

 近年の日本食普及によってフランス料理のトップシェフもしょうゆを使うようになり、ヨーロッパでもしょうゆ販売が拡大しています。

オリエンタルランドはテーマパークで国内最強

 東京ディズニーリゾートは、ユニバーサルスタジオジャパンと並び、テーマパークとして国内最強の競争力を有します。