だから、個人投資家は今回の大暴落のような「値動きのバグ」があることを、あらかじめ頭の片隅に置いておいて、いざそのときが訪れてもパニック行動はしないように心構えをしておく必要がある。

 大前提として投資には「100%儲かる」も「100%損しない」もありえない。投資に絶対は存在せず、ほぼ確実に起こり得ないであろう1%の方が起こってしまうのもまた投資である。

自分の資産を守れるのは
結局自分しかいない

 そうした中で、自分の資産を守れるのは最終的に自分自身しかいない。「専門家が勧めていた方法だから」「プロが勧める銘柄の株だから」あるいは「国が新NISAを推していたから」でもいいが、誰かの勧めに従って投資をして、しかし見通しと違って損をしてしまったとする。

 勧めてきた相手を「嘘つき」と非難することはできる。しかし非難したところでその相手が自分の損失を補填してくれるわけではないし、ましてや失われた資産が返ってくるわけではない。自分の資産を守るなら「誰の言葉を信じるか」についても、自分で責任を負うのが健全であろう。

 筆者がやっていた短期投資は株のデイトレードで、新NISAで投資を始める人に勧められているのは主に中・長期投資である。基本的にやるべきことは同じで、上がりそうなものを見つけて投資をする。違うのは用いる時間軸で、短期投資が1分~数日単位で売り買いをするのに対して、長期投資は数カ月~数年単位で売り買いを行う。