「ぶっちゃけ仕事が相当つまらない…」
圧倒的多くのビジネスパーソンが抱えている悩みかもしれない。
しかし、仕事をつまらなくしているのは自分だとしたらどうだろうか。
本連載では、悩まない人になるコツを、経営者からビジネスパーソンまで多くの相談を受けている“悩み「解消」のスペシャリスト”、北の達人コーポレーション社長・木下勝寿氏が紹介する。
いま「現実のビジネス現場において“根拠なきポジティブ”はただの現実逃避、“鋼のメンタル”とはただの鈍感人間。ビジネス現場での悩み解消法は『思考アルゴリズム』だ」と言い切る木下氏の『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』が話題となっている。
「仕事を楽しむ方法は必ず存在する」という木下氏。本稿では、仕事をつまらないと感じている人が、仕事に楽しさを見出す方法を具体的に紹介する。(構成/照宮遼子)

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原因は自分だった!? 仕事が楽しくない本当の理由とは?

 仕事がつまらないと思う人は、仕事の内容そのものに面白さを求めている人が多いかもしれません。

 一方、仕事の面白さについて悩まない人は、仕事に対して面白くすることができるスキルを持っています。

 つまり、仕事がつまらないと悩む人は、仕事を面白くするスキルが不足していて、仕事の中から楽しみを生み出していくのが苦手なのです。

 そういう人はまず、身の回りで仕事を楽しんでいる人を探すところから始めてみましょう。

「同じ職場にいるのに、どうしてこの人は楽しそうに仕事をしているのか?」

 その謎を紐解いていくと、仕事を楽しめるコツをつかめるようになります。
 すべては自分の受け取り方次第というわけです。

どんな仕事でも楽しくなる! モチベーションを上げる秘訣

 本書では、何をやっても続かず、転職を重ねていくうちにレジ打ちの仕事についた女性が登場します。

 案の定、レジ打ちの仕事もすぐに飽きてしまうのですが、昔ピアニストになりたかったという夢を思い出し、レジをピアノの鍵盤に見立ててリズミカルに打つよう工夫してみることにしたのです。
 すると、レジ打ちのスピードが上がり、まわりを見る余裕ができた彼女は、お客さんとのコミュニケーションまでも楽しめるようになっていきました。

 彼女のように、仕事の中に楽しみを見出し、イキイキしている人を見つけてください。
 そして、「自分が喜びを感じる軸」と「現実の仕事」をすり合わせていくスキルを身につけていきましょう。

成果だけではない、仕事にやりがいを見つけるヒント

 以前、当社のカスタマーサービス部に驚くほど覇気がない社員がいました。

 とにかく受け身で、言われたことしかやらない人でしたが、「どんなときに嬉しいと感じるのか」を尋ねたところ、「お客さんにありがとうと言われたときです」という答えが返ってきました。

 そこで、【1週間(5営業日)で10人のお客さんにありがとうと言ってもらう】ことを目標にしようと提案した瞬間、顔つきが変わりました。

 そこから、いろいろなお客さんにさらに一歩踏み込んだサービスをするようになり、5営業日のうちはじめの4日間で5人にありがとうと言ってもらうことができました。

 正直、残り1日では目標達成は難しいと思っていましたが、「あと1日ありますから!」と言い、なんと10人達成することができたのです。

 ここでのポイントは2つ。
 まず、自分が楽しいと思うことを目標にしていて、会社がノルマを与えたわけではないということ。

 たとえば、目標が【1時間で10件電話しなさい】だったら、全然楽しくなく、やる気も起きなかったでしょう。

 もう1つは、楽しいと感じることを数値化し、仕事をゲームとして捉えることができたということ。

 ゲームを攻略する子どものように楽しんで取り組めるので、やればやるほど満足度が増していくというわけです。

 このように、自分がどんなときに嬉しかったり楽しかったりするのか、どんなことに価値を感じるのかを数値化し、目標設定してみてください。

(本稿は『「悩まない人」の考え方──1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』の著者による特別投稿です)