今回の調査には、アメリカの7つの州から1250人が回答。フランシスは最新の科学ニュースや記事を掲載する『Science Daily』誌に、「調査には、さまざまな背景を持つ参加者を求めました」と説明しています。この調査には40歳以上の人々も含まれており、研究者たちは「老化による不安のさまざまな側面が、長年にわたってどのように発展していくか? を理解することができました」ということです。

 この研究では、「特に筋力トレーニングが高齢者の骨量と筋肉を維持し、認知症のリスクを減らし、モーターコントロール(運動制御。身体をコントロールする能力)を維持するのに役立つ」ということもわかりました。つまり、後期高齢者におけるトレーニングの利点は、「つまずきや転倒により悪い結果が引き起こされる可能性を減らし、転倒が起こる確率を大きく減らすのに役立つ可能性がある」ということです。

筋力のある高齢期の男性Jacob Wackerhausen//Getty Images

 腕力や頭脳を向上させることが目的であろうとなかろうと、現在の研究では、「高齢期の運動は単にTシャツ姿を良く見せるための筋肉を鍛えることにつながるだけでなく、人生をはるかに豊かにしてくれることを大きく示唆している」と言えるでしょう。

 けがへの恐怖やジムへの交通手段の不足など、運動への障壁に直面する人は多いですが、この興味深い研究は、高齢期の運動に対する否定的な見方を塗り替えるかもしれません。フランシスは家庭での活動も含め、この研究をきっかけに運動に取り組む人が増えることを期待しています。

「聴衆の声に耳を傾けることは常に重要です。このような研究は、こうしたメッセージに共感を呼ぶことにつながりますが万能なアプローチではありません」

 

Text By Kate Neudecker
Translation & Edit / Satomi Tanioka
※この翻訳は抄訳です。
From : Men's Health UK

老後の人生「年を取るほど不安になる人」と「楽観的でいられる人」の決定的な違い