なんでもネットでググれば解決策が見つかる時代。しかし、それだけで本当にやっていけるのか? 同じように検索しても、答えにたどり着けない人もいる。
本連載では、ビジネスパーソンから経営者まで数多くの相談を受けている“悩み「解消」のスペシャリスト”、北の達人コーポレーション社長・木下勝寿氏が、悩まない人になるコツを紹介する。
いま「現実のビジネス現場において“根拠なきポジティブ”はただの現実逃避、“鋼のメンタル”とはただの鈍感人間。ビジネス現場での悩み解消法は『思考アルゴリズム』だ」と言い切る木下氏の最新刊『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』が話題となっている。
本稿では、悩まない人だけが知っているネット検索の重要性について解説する。(構成/照宮遼子)

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ググり方を変えるだけで、人生は変わる!

 ネットで情報を得る際に大切なのは目的意識です。
世の中で、たった1人でもできている人がいれば、それは「できる」ことになるので、情報を探す際は、できている事例を探すことが目的になります。

 しかし、できる/できないを基準にして情報を探す人は、前提が「できる」になっていないので、「できない」という情報にたどり着いたときにそこで検索をやめてしまいます。

 最初の数ページ分だけを検索してできない事例を見つけると、「あ、やっぱりできないや」と調べるのをやめてしまうので、本当の意味で調べる力がつかないのです。

 一方、前提が「できる」になっている人は、情報を探す過程で、たとえできていない事例が出てきたとしても、できる事例が出るまでずっと探し続けることができます。

 こうして両者の得る情報の結果に絶大な差が生まれるのです。

可能性を最大限に引き出す情報収集の考え方

 ここで大事なのは、できる/できないかを検証するために探すのではなく、うまくいっている人の方法を見つけることです。

 うまくいっている人の方法が見つかった後で、実際にやるのか、それとも大変そうだからやめておくのか、自分の意志で決めればいいのです。

 しかし、うまくいく方法を探している場合でも、ネット検索には限りがないので、結局どこでやめるかによって最終結論が変わってきます。

 たとえば、探せばレベル100のものがあるのに、レベル5のものを見つけ、それ以上調べるのをやめてしまうこともある。うまくいっている人はどういう思考で調べているのか、丁寧に探し出しつつ、できる限り探してみるようにしましょう。

デジタル時代、ネット活用が仕事のカギに

 私よりもずっと若い20代の人たちは、ネットだけで仕事をしている人も多くなってきました。
 なかには、20代前半で数億も稼いでいる方もいるかもしれません。

 私自身、たいていのことはネットでできると思っていて、実際に情報を調べる際は、95%ネットを活用しています。

 ネットだけでは得られない情報があると言う人もいますが、私の会社は北海道でやっていたので、そもそも人に会う機会は東京の経営者に比べたら非常に少ない。

 創業以降、ほぼネットの情報だけでやってきましたが、それでも東証プライム上場企業になるくらいまでの成果は出せました。

 もちろん仕事を通じて知り合った人に対面で話を聞くこともありますが、ネットだけでも十分成果を出すことはできると思っています。

 ネットで検索し放題、AIで相談し放題の時代になった今、考えても調べてもわからないことは極端に少ないと思います。

 もし、そうした事態になり、他の人に聞いてすぐに解決した場合は、日頃の調べる量が不足しているのかもしれません。

 何かに悩んでいると気づいたら、とにかくまず調べるという行動を取ってみましょう。

 調べるという「ひと手間」を加えると、次のやるべき一手が見えてくるはずです。

(本稿は『「悩まない人」の考え方──1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』の著者による特別投稿です)