オンラインは減少傾向にあるとはいえ、説明会・一次面接では、「オンラインのみ・どちらかというとオンラインが多かった」との回答合計が7割以上となり、オンラインが主流であることは前年から変わっていません。

 一方、最終面接では「対面のみ」の割合が最も多く47.8%となり、24年卒の43.5%から4ポイント増やしています。「対面のみ・どちらかというと対面が多かった」の合計では、24年卒の68.0%から5.3ポイント増の73.3%となりました。

 選考の参加形態を選ぶことができる場合の希望について、25年卒学生に聞いたところ、説明会では「オンラインでの実施を希望する」が37.9%で最も高い結果に。一次面接は「オンラインでの実施を希望する」は34.6%で、「どちらかというとオンラインでの実施を希望する」と合わせると72.0%となり、説明会と同様の傾向になりました。最終面接では「対面での実施を希望する」が48.9%で最も高くなっており、「選考の最後は対面でしっかり見てほしい」「企業理解を深めたい」といった思いが読み取れます。

選考プロセスのオンライン化
学生・企業双方にもたらすメリット

 対面回帰の流れの中ではありますが、会社説明会や1次面接などの早い段階での選考プロセスでは、オンラインを利用したものが半数を超えます。その理由として、選考プロセスのオンライン化には学生と企業双方に対しメリットがあることが挙げられます。

『2025年卒 就職活動TOPIC』調査に寄せられた学生の声には、「最近は対面のインターンシップや選考が増えているようなので、交通費を考えるとオンラインで就活を終わらせることができ助かりました」「オンラインで説明会や面接をすることが増えたことで就活貧乏の就活生が劇的に減りました。面接や説明会の形式が大きく変わってきていることは学生にとって非常に影響があるものだと感じている」のような声があり、費用負担軽減ができるなどの魅力を感じていることがわかります。

 また、企業視点では、採用活動費用の削減の他にも、新たな学生との出会いを生んだことや、採用プロセスを効率化でき、省人化できたといったメリットが生まれています。『就職白書2022』に寄せられた企業の実際の声には、「これまで接点の取れなかった学生層からの応募があった」「社内人員や選考日程調整の省力化になった」などの声がありました。