「飲み会に行かない」立場のリスク

まず、会社の公式な飲み会であれば、自然とその主催者はその「部署の上司」など「その部署で飲み会を開ける力のある人」になりますよね。

ここであなたが主催者だとしましょう。あなたが主催した会に、あなたの後輩が参加してくれなかった場合、主催者のあなたはどう感じるでしょうか。

「どうして来てくれなかったんだろう」「来たくないのかな…」など、少なくとも、良い感情は持ちづらいのではないかと思います。

つまり、そういった会に顔を出さないということは、「その主催者が開催している会には行きたくない」という意思表示を暗にしてしまっていることに等しいのです。

これは逆に言えば、「その人とは仲を深めたくない」とメッセージにもなりかねません。自然と評価が下がってしまい「サイレント減点」されるのは、容易に想像ができると思います。

「情報」を得るチャンスを逃している

ではそういった時に、あなたと年次の近い同僚Aさんが積極的に飲み会に参加していたらどうでしょうか。上司からの覚えがよくなるのは、確実にあなたではなくその同僚Aさんでしょう。

さらに、そういった会は大抵クローズドな会話で盛り上がるのが世の常です。特に、会社の裏情報や人事の情報、処世術などのコツが手に入るのは、喫煙室と飲み会の場が多いものです。

つまり「飲み会に参加しない」ということは、そういった場に転がっている情報を手に入れるチャンスを逃しているとも言えるのです。

「行くだけで評価が上がる」飲み会なら大チャンス

会社において「情報」は貴重な価値を持ちます。

もしあなたが会社の飲み会に参加しないのであれば、あなたは同僚に比べて加点チャンスを逃していることになります。行かないのはもちろん個人の自由ですが、その際は、「同僚Aがそういった有利な立場にある」ということは十分に認識しておいたほうがいいでしょう。

ただ見方を変えれば、これはチャンスにもなります。「行くだけで自分の評価が上がる」飲み会は、正直非常にコスパが良いです。時には、仕事で成果を上げるよりもカンタンなことさえあります。

評価が上がればチャンスも巡ってくるものです。会社における「チャンスのつかみ方」は1つではないということも、覚えていて損はないと思います。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の著者による特別な書き下ろし原稿です)