同じ月に同じETCカードで5回以上走ると割引に
10回以上なら約半額に

 そして最も重要なのは、先に挙げたように「走行した回数」が割引の適用および割引率の条件になることです。

 走行回数のカウントは暦月(1日から末日まで)ごとに行われ、この間の「同じETCカード」での対象走行が5回以上になったとき、割引が行われます。割引率は5回から9回が約30%で、10回以上は約50%です。同じクルマであっても異なるETCカードでの走行は合計されず、後日の合算もできません。

 そして1カ月が終了したのち、適用対象となる高速道路の利用回数(NEXCO各社等と本四高速との合算はなし)が計算され、割引の適用が判定された場合は、回数に応じた還元率がそれぞれの割引対象走行の通行料金に適用されます。そして割り引かれた通行料金の合計額に相当する還元額が、翌月20日にETCマイレージサービスに加算されるのです。

 さて、ここで注目してほしいのが、走行4回までは割引なし、5回以上で約30%、10回以上で約50%という適用条件と、回数ごとのギャップです。

 クルマを通勤に使っている人であれば、「10回」というハードルは難なくクリアするはずです。では平日が休みで、ときどき高速道路を使いレジャーに行くという人は、どうでしょうか。

例:埼玉→群馬を平日に月2回往復するなら
「1回乗り足し」で平日朝夕割引が狙える

 例えば、埼玉県東松山市に住み、群馬県水上温泉に別荘を持つAさんが、平日に自宅最寄りの東松山ICから水上温泉に近い水上ICまで走行する場合、通常のETC通行料金は片道2900円です。もしAさんが月に2回往復するのであれば、ひと月の通行料金は1万1600円になります。

東松山ICから水上ICまで、ETC走行での通常料金東松山ICから水上ICまで、ETC走行での通常料金は片道2900円。往復では5800円かかる 出典:NEXCO東日本  拡大画像表示

 このAさんの例では、たとえ走行がすべて対象の時間帯(6時~9時、17時~20時)であっても、平日朝夕割引の条件となる「月5回以上」を満たさないので、割引の適用はありません。