しかしAさんが、平日の対象時間帯に、東松山ICから隣の嵐山小川ICまで、同じ月に1回だけ“乗り足す”とどうなるでしょうか。

 平日朝夕割引は、必ずしも同じ区間の走行が適用の条件ではありません。そのためこの東松山ICから嵐山小川ICまでの利用が加わることで、「月5回以上」の条件を満たせるのです。

 その結果、東松山ICから水上ICまでの往復区間について860円×4、東松山ICから嵐山小川ICまでの区間について110円、合計3550円が、還元額として翌月にETCマイレージサービスに加算されます。つまり東松山ICから嵐山小川ICまでの利用分380円との差額、3170円の還元額が“プラス”となります。

数回乗り足して月10回以上利用できれば、
割引率は約50%にアップ

 同様に、もし東松山ICから水上ICを月に4回往復すると、どうなるでしょう。

 通常のETC通行料金は2万3200円で、走行が「月5回以上」になることから、6880円の還元額を受けることになります。しかしここでも東松山ICから嵐山小川ICまでをもう1往復“乗り足す”と、走行は「月10回」をクリアして割引率は約50%に拡大します。通行料金が760円余分にかかりますが、合計の還元額は1万1820円へと、約5000円増える結果となるのです。

図表:乗り足しによる割引獲得例東松山ICから水上ICまで、4往復でかかる通行料金は1万1600円(パターンA)。しかしこのすべてが平日朝夕割引対象の時間内だった場合、もう1回“乗り足し”することで、割引の対象となる(パターンB)。4往復では割引率は約30%だが(パターンC)、もう2回高速道路を利用すると割引率は約50%となり、実質的な割引額は4000円近く増加する(パターンD) 拡大画像表示

 月に数回、平日に地方部の高速道路をある程度の距離走行する人は、こうした裏技で平日朝夕割引の対象になるかどうか、また割引率を拡大できるかどうか、確認してみてはいかがでしょうか。