Aさんなりの論理的分析から、「なぜ、こんな提案なの?」などと、「なぜ?なぜ?」を繰り返しました。Bさんが回答しても、Aさんは話をかぶせるように「この提案は理論的に成り立たない」「もっと客観的なデータが必要だ」「あなたのような人がいるから、女は論理的ではないと言われるのよ」と提案の内容を徹底的に否定。
Bさんは自分の能力に自信を失い、次第にAさんへの相談を控えるようになってしまいました。
Aさんの対応は表面上、論理的で正当に見えることがあります。しかし、“なぜなぜ攻撃”からの否定は、相手を精神的に追い込んでしまいます。よくあるパターンです。
Aさんの中だけの論理・正論で追い詰めてしまう今回のケースは、ロジハラといえるかもしれません。
ロジハラによくあるパターンは
“なぜなぜ攻撃”と論破王
ロジハラには、次の2つのパターンがよくあります。
1、なぜなぜ攻撃
2、論破王
です。Aさんの場合、2つともやってしまっています。
1、なぜなぜ攻撃
これは、製造・開発・技術・IT・コンサルティングなどの業界の管理職に目立ちます。これらの業界では、「なぜを5回繰り返す(すると、真の原因にたどり着く)」という考えが広まり重宝されています。確かに「なぜ」という問いは、原因と結果が明確である場合に有効です。