空前のコンテナバブルで記録的業績の
海運大手3社がトップ3を独占

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い陸運・海運会社ランキング2023最新版」を作成した。

 対象期間は2022年5月期~23年4月期。従業員数は単体ベースで、100人未満の企業は除外した。

 はたして、どのような結果になったのか。早速、ランキングを見ていこう。

 1位は商船三井(東京都)で、平均年収は1517.4万円(従業員数1168人、平均年齢37.8歳)。

 2位は川崎汽船(東京都)で、平均年収は1328.9万円(同804人、同39歳)。

 3位は日本郵船(東京都)で、平均年収は1322.2万円(同1299人、同39.9歳)。

 海運大手3社がトップ3を占める結果となった。いずれも平均年齢が30代ながら平均年収1300万円超の「高給」だ。

 今回のランキング対象となった決算期(2023年3月期)は、3社の当期利益は前年度に続き、2期連続で過去最高を更新。コロナによる物流混乱で世界的な海運需給が逼迫(ひっぱく)し、コンテナ船の運賃が高騰したことが、記録的な利益をもたらした。

 この空前のコンテナバブルで、最も救われたといえるのが、今回のランキングで2位の川崎汽船だ。

 コロナ禍前である19年3月期の最終損益は1111億円の赤字だったが、23年3月期には6949億円の黒字へと大復活した。

 詳しくは『川崎汽船が大盤振る舞い?海運バブルで財務改善でも「株主還元重視」で将来性に不安』をお読みいただきたい。