現在、日本の「男あまり」は430万人(独身研究家 荒川和久氏の試算)でこれからさらに増えていくという。そんな風に一生涯、生身の女性と触れ合えない男たちが、セックスボットと暮らすなんてディストピアだと嘆く人も多いだろう。

 しかし、数百万人の独身男性たちが行き場のない衝動を爆発させて、不同意性交などの性的暴行に走ったり、アメリカやイギリスのようなミソジニー犯罪が起きる世界より、よほどユートピアだという見方もある。また、女性問題が命取りの政治家や有名人などのセレブもこっそり愛用しそうなので、マスコミがお祭り騒ぎをする「下半身スキャンダル」が減って、世の中が静かになるという大きなメリットもある。

 そう遠くない未来、地球上にあふれた独身男性たちの間で、「え? お前、まだ人間とセックスしてるの? 人生棒に振るかもしれないのによく怖くないね」なんて会話が当たり前になる時代が来るかもしれない。

(ノンフィクションライター 窪田順生)

元ジャンポケ斎藤、明日は我が身…「性的同意がムズい」世の中で“勘違い男”にならないためには