オーナー企業ランキング2024年版 上場1580社の全序列#8Photo:JIJI

「オーナー企業大国」の日本において、最強のオーナー企業は――。『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化してランキングを作成した。特集『オーナー企業ランキング2024年版 上場1580社の全序列』の#8は、電気機器113社の業種別ランキングをお届けする。3位に村田製作所、2位にファナックが名を連ねた。果たして1位は?(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

ものづくり大国ニッポンを支える
電気機器の「最強」オーナー企業は?

 オーナー企業大国、そしてものづくり大国であるニッポンを支える業界の一つが電気機器だ。今回対象とした上場オーナー企業のうち、電気機器分野は1割近くを占める113社に上る。

 とりわけ電気機器分野で知る人ぞ知るオーナー企業の代表例が、「経営の神様」と呼ばれた稲盛和夫氏が創業した京セラだろう。

 京セラは1959年、京都セラミックとして設立された。稲盛氏が発明した、組織を独立採算で運営する小集団に分け、その小さな組織にリーダーを任命して“共同経営”する「アメーバ経営」を中心に、稲盛氏は強烈なカリスマ性とリーダーシップによって、京セラを日本有数の大企業に育て上げた。

 では、電気機器で最強の「オーナー企業」は、果たしてどこか。

 ダイヤモンド編集部は『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「全1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化し、ランキングにした。

 ランキングには「同族支配度」についても記載している。同族支配度について、本特集#2『「非上場化しやすい」オーナー企業ランキング【キャッシュリッチな全90社】15位乾汽船、2位北野建設、1位は?』で紹介したように、改めて説明しておく。

 下表の通り、『ファミリービジネス白書』(白桃書房)を刊行している日本経済大学大学院の後藤俊夫特任教授らは、オーナー企業つまり同族企業の条件について「経営面」と「所有面」で分析。創業家による関与度によって、6段階に区分した。例えば、創業家から役員を送り出し、さらに筆頭株主であった場合は、同族支配度が最も強い「A」となる。

 次ページでは、オーナー企業ランキングの電気機器113社の業種別ランキングを一挙に公開する。