【建設63社】最強「オーナー企業」ランキング!9位大気社、6位大和ハウス工業、業界首位の鹿島は何位?Photo:JIJI

「オーナー企業大国」の日本において、最強のオーナー企業は――。『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化してランキングを作成した。特集『オーナー企業ランキング2024年版 上場1580社の全序列』の#10は、建設63社の業種別ランキングをお届けする。9位に大気社、6位に大和ハウス工業が名を連ねた。果たして1位は?(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

建設業界の頂点にいる
鹿島はオーナー企業

 日本の建設業界の頂点に君臨するのは、鹿島だ。売上高1兆円を超えるスーパーゼネコン(鹿島、大林組、清水建設、大成建設、竹中工務店)の中でも、鹿島の売上高は2兆6651億円(2024年3月期)で、2位の大林組(2兆3251億円)を3000億円以上も圧倒している。

 その鹿島は、180年を超える歴史を誇るオーナー企業である。1840年に鹿島岩吉氏が創業し、長男の岩蔵氏が1880年に、鹿島の前身となる鹿島組を設立。鹿島家が女系一族だったため、婿を取って閨閥を拡大し、創業一族から代々社長を輩出してきた。

 現在は10大株主に創業一族が名を連ねる一方、1990年以降は創業一族以外のプロパーが社長を務めている。現社長は非創業家の天野裕正氏だ。

 では、建設業界で最強の「オーナー企業」は、果たしてどこか。

 ダイヤモンド編集部は『ファミリービジネス白書2022年版』のデータを基に、上場オーナー企業「全1580社」の直近本決算の「売上高」「営業利益率」「総資産事業利益率(ROA)」「自己資本比率」「流動比率」を偏差値化し、ランキングにした。

 ランキングには「同族支配度」についても記載している。同族支配度について、本特集#2『「非上場化しやすい」オーナー企業ランキング【キャッシュリッチな全90社】15位乾汽船、2位北野建設、1位は?』で紹介したように、改めて説明しておく。

 下表の通り、『ファミリービジネス白書』(白桃書房)を刊行している日本経済大学大学院の後藤俊夫特任教授らは、オーナー企業つまり同族企業の条件について「経営面」と「所有面」で分析。創業家による関与度によって、6段階に区分した。例えば、創業家から役員を送り出し、さらに筆頭株主であった場合は、同族支配度が最も強い「A」となる。

 次ページでは、オーナー企業のうち建設63社の業種別ランキングを一挙に公開する。