(2)「本」から学ぶ。

 僕の場合、歴史、文学、哲学、思想、科学、美術、ビジネス、漫画など、ジャンルは一切問わず、どんな本でも読みます。本を選ぶ判断基準は「おもしろいかどうか」だけです。本をどうやって選んだらいいかわからないときは、「店頭で立ち読みして選ぶ」「新聞の書評欄を見て、興味のあるものを選ぶ」「古典の中から、興味のあるものを選ぶ」という方法をとると間違いがないと思います。

[店頭での立ち読み]。

 僕はおもしろそうな本を見つけると、本文の最初の5~10ページを必ず立ち読みします。著者は読んでほしいと思って本を書いているので、最初の5~10ページに力を込めるはず。そこがおもしろくない本は全部を読んでもおもしろくない蓋然性が高いのです。

[新聞の書評欄]。

 新聞の書評欄は、一流の学者や作家が自分の名前を出した上で専門分野の本を責任を持って選書しているので、信頼性がとても高い。僕も新聞の書評欄を参考に本を選んでいますが、「これは失敗だったな」と思った本は、この十数年で1冊もありません。

[古典]。

 古典は無条件に良書です。なぜなら、歴史・哲学・思想・科学・文学など、人間が探求してきたさまざまな分野の知の結晶として、何百年にもわたって読み継がれてきたからです。