ところが、日本の新入社員は、2~3日の「なんちゃってインターン」を経験しただけのちょっと前までただの大学生だった人たちです。

 そのため、入社してから研修期間を経る必要があり、その期間も1~2年と長期になります。また、入社時のミスマッチによって、現在では新入社員の約30%が3年以内に辞めると言われています。これは、明らかな無駄であり、非常に効率の悪い方法だと思います。

アメリカは中途採用が当たり前
必要な部署に必要な人数をあてる

 そして、新卒一括採用の2つ目の弊害は「社員数が多くなる」ということです。日本企業では、新卒一括採用を行っているため、当然ながら余剰社員が多くなります。どれくらい多くなるかというと、アメリカ企業の従業員数に比べて、日本企業の従業員数はだいたい20~30%程度多くなっているのです。

 これは、明らかに日本企業の効率を悪くしています。アメリカ企業では、基本的に社員というものは、「必要な部署」に「必要なスキルを持った人」を「必要な人数」「必要なタイミング」で採用します。中途採用は当たり前ですし、余剰人員を抱え込まないようにしているのです。