会議が終わって、受付に会議室の利用札を返却にくるタイミングでよく、「今日はどうだった?」と話しました。
「今日は秋晴れだったよ」や「今日は大荒れでしたわ……」と、受付の私に話すことで“ネタ”として彼女は切り替えていたようですが、他のメンバーが疲弊していく姿には真剣に悩んでいました。
いい人が採用できたと思っても、定着せず、また新しい人の採用をしなければならない……。メンバーが安定しないと、仕事も任せられないので、彼女の仕事は増える一方でした。
直属の上司がこの状況だと、「あなたの機嫌が悪くて困っています」なんて相談ができません。本気で受付に相談に来るようなこともあったので、部下からの信頼も厚い別の部署のマネジャーに相談してみてはどうかと、アドバイスをしたこともありました。
それをきっかけに役員から注意され、一時的には改善したようですが、人間そう簡単には変われません。また「告げ口された」という感情も生まれ、チーム内の雰囲気はより険悪になってしまいました。
結局、メンバーは全員辞めることとなり、そのチーム自体が解散となりました。
大手企業であれば、一部署が解散になっても異動ができたり、他の部署で業務を巻き取れたりするかもしれません。しかし、スタートアップで同じことが起きてしまうと、影響は比になりません。
接客業で学ぶ「いつでも笑顔で、公平に接する」というスタンスは、どんな仕事をする上でも非常に重要なことなのだと感じさせられた出来事でした。