相手にもしっかり「こういうふうにしたら面白いと思う」という意見を言ってもらう。その摺り合わせが大切です。

依頼メールは熱意を込めるより
短く率直に書いたほうがいい?

 もともと知っている書き手であれば、連絡先もわかっているし声を掛けやすい。が、まったく面識のない相手を著者として立てたい場合は、まずコンタクトを取ることになる。公開していればメールアドレス、もしくはSNSのダイレクトメールなどが主流だ。失礼な文体は論外として、どこに気を付けるべきなのだろうか。

 その著者の魅力がわかっていれば「あなたと本を作りたいです」と、オファーするのはありです。

 僕の場合は、最初のコンタクトがメールの場合は、短文で率直に書きます。僕は性格がさっぱりしているほうなので、やりとりはそっけないのが基本です。

 それなのに最初だけ長文で熱意を込めてしまうと、僕にその気はなくとも、著者からしたらハシゴを外された気分というか、「最初の熱意は嘘だったのか」という気持ちにさせてしまうじゃないですか。そういうことのないように、最初から等身大で振る舞います。

 諸々の条件については、最初から提示したほうがよさそうな人の場合はコンタクトのタイミングでしっかり伝えますし、とにかく情報の密度が濃い文章にして、情緒に流されないような依頼にします。