「天日干し経営」が有効な場面1
新しい場所でチャレンジするとき
まずは、誰もがピンチと感じるときは「未知との遭遇」だろう。いわゆる「転校生」の心境だ。
素人チェアマンが就任したとき、「命を賭して」と会見で述べたように、過去の経験則も通用しないし、逃げ隠れもできない、ごまかすこともできない状況では、勇気を出して自分をありのままにさらしていくこと以外に道はない。
自分をさらすことには勇気が必要だが、そのレベルは「命を賭して」という表現が誇張ではないくらい難易度は高いものだ。失敗は恥ずかしいし、何事も不安だし、自己嫌悪に陥ることもある。とっさに自らをさらせるものではない。
だからこそ、常日頃から天日に干すことの重要性だけは認識しておく必要がある。逃げてもいいのだが、自分が逃げたことを認識できていれば次につながる。「おい、村井満。逃げたな。誰も気がついていないが、俺は村井満が逃げたことを知っているよ」と自問自答する。
問題なのは「天日干し」の重要性を認識せず、無意識に逃げ続けていることだ。自己をさらすことは「傾聴」につながり、助言者が現れる。10年活躍する選手に共通するようなリバウンドメンタリティも身につけることができるようになるはずだ。ピンチはチャンスと実感できるようになればしめたもの。「未知との遭遇」を楽しめるようにもなる。