ここから片づけてはいけない! 3つのNG場所

片づけを先にやってはいけない場所は、
1.ベランダ
2.押し入れ(クローゼット)
3.食器棚

です。

1.のベランダは、「大掃除するぞ!」と気合いを入れたときに、最初に手を付けてしまいがちです。

ベランダにはほとんど何も置いていないというお宅は別ですが、最初に「やるぞ!」と思ってしまうぐらい、大量のモノが置きっぱなしになっているケースのほうが多いはずです。

しかし、以前の連載でもお伝えしたとおり、玄関や廊下にモノがある状態で家の奥にある(ことがほとんど)ベランダのモノを出すことは困難です。

ベランダに置いてある不用品は大きなモノもあり、引き取りに来てもらう必要があったり、粗大ごみの申込をしてから処分すべきモノもたくさんあります。

とにかくベランダは難易度が高いので、順番としては一番最後です。

ただし、ベランダにダンボールが積み上がっているお宅は、ダンボールだけは先に処分しましょう。

この時期、乾燥による火災などの心配もありますので、ダンボールはごみ回収日を確認の上、前日にまとめておきましょう。

2.押し入れ(クローゼット)3.食器棚については、「とりあえず今収まっている」状態であれば、後回しにします。なぜなら、ほとんどの人は「捨てる」に慣れていないため、何を捨てればいいか決められない可能性があるからです。

特にクローゼットと食器棚に服や食器がパンパンのお宅は、何かこだわりや好きなものがあるはずなので、「捨てる」が進みにくいことも。

まずはそこまでこだわりがない場所、動線を作るために空間を作る必要がある場所、具体的には玄関・廊下から片づけを進めるのがいいでしょう。

片づけの最後の最後で起こる「奇跡」

1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツPhoto: Adobe Stock

玄関・廊下、洗面台・トイレ・お風呂と進めていくうちに、だんだんと「捨てる」ことに慣れてきます

「いらない」の判断が一瞬でできるようになると、自然と「今の自分(家)に必要なもの」も見えてきます。その段階で、クローゼットや食器棚の片づけをおこなうと、スピーディーに片づけが進みます。

もうすでに片づけを進めてしまったお宅でも、最後の最後でもう一度、クローゼットと食器棚を確認すると、「あれ? これもいらないな」と、さらに不要なモノを見つけて依頼者さんが手放されることがあります。

この最後の最後の「ひと捨て」で一気に部屋がすっきりし、まるで別のお宅のように空気まで変わってしまうことがよくあります。まさに依頼者さんが起こした「奇跡」。この感動的なシーンに、僕は何回も立ち会わせていただきました。

大掃除で一気に片づけたいという気持ちはわかりますが、無理は禁物です。

片づけは必ず終わりがくると信じて、一つずつ取り組んでいただけたらうれしいです。