7月、コンサルビッグ4の一角であるPwCコンサルティングの新CEOに安井正樹氏が就任した。そこで今回、ダイヤモンド編集部では安井氏へのインタビューを実施。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、安井氏のインタビューの中編を配信する。安井氏は、人材戦略について今後も年間1000人規模の採用を継続すると強調。近年の大量採用で同社の人員数はデロイト トーマツ コンサルティングを抜いてビッグ4の中でトップになったとみられることについて見解を明らかにした。一方、今後のビジネスの方向性については、「人月単価」ビジネスに依存しない新たなビジネスモデルにも取り組む考えを示した。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
年間1000人採用は継続
成長率の漸減にはどう対応?
――PwCコンサルティングの人員数が5000人を超えているとのことですが、今後の人材の採用についてはいかがですか。
年によって違いますが、基本的に毎年1000人以上は採用しており、これは続けていく考えです。もちろん、景気に応じてアクセルを踏んだり、ブレーキをかけたりはあると思いますが、極端な増減は考えていません。ここでも奇をてらわず、普通のことを進めていきます。
――新卒採用、中途採用などの内訳についてはどうですか。
おおむね30~40%が新卒で残りが中途という形です。この比率も、今後大きくは変わらないかと思います。
――1000人の採用数を維持すると、成長「率」としては徐々に漸減していくかと思いますが、ダブルディジット(2桁)の成長を継続するためには、どのように対応するのでしょうか。
次ページでは、安井氏が、1000人の採用を継続する一方、人月単価ビジネスに大きく依存しない新しい収益モデルを確立させていく考えを明らかにした。安井氏はその例として、2つの大きな取り組みを挙げる。キーワードは、「成果報酬」と「アセット」の二つだ。果たしてその詳細とは。