職場には、「悩みやすい人」と「悩まない人」がいる。
この差は、一体、何だろう? どうしたら前者は後者に変わるのか?
今、ビジネスパーソンから経営者まで数多くの相談を受けている“悩み「解消」のスペシャリスト”、北の達人コーポレーション社長・木下勝寿氏の自己啓発書『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』が話題となっている。
「ここ20年以上悩んでいない」という著者を直撃。本稿では2月のスタートダッシュに役立つ「悩まない人の思考法」をお届けする(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)。
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詐欺師に全財産を奪われたときの思考法
私は以前、プロの詐欺師に全財産を奪われたことがあります。
当時を振り返り、たまに思うことがあるのです。
「あの詐欺師たちは、日々どんな気持ちですごしているのだろう?」
「人を不幸にしながら生きていく人生とは、どんな感じがするのだろう?」
「家族はいるのだろうか? 家族は彼らの仕事を知っているのだろうか?」
詐欺師は、本当にプロ集団でした。
私は念には念を入れ、詐欺に遭わないよう警戒していたにもかかわらず、被害に遭ったのです。
だが、今思えば、そんな私を信用させようとして、彼らは本当に細やかな配慮をしていました。
きっと普通の仕事をやっても、そこそこ優秀だったと思います。
それなのに人を騙してお金を盗もうとするのは、なぜなのでしょう?
きっと、世の中を信じられなくなるような悲しい体験をしたのではないでしょうか?(後から知った話ですが、人が詐欺に手を染める一番のきっかけは自分が詐欺に遭うことなのだそうです)
それに引き換え、私はそこまで苦しんでいるのか?
たしかにお金がなくなったことは悲しい。でも、人を不幸にしてまでお金がほしいとは思わないので、きっと彼らのほうがつらい気持ちを抱えているのかもしれません。
それに、私は大事なお金を失いましたが、それによって借金を抱えたわけでもありませんでした。
元々ゼロだったものが、一瞬だけプラスになり、またゼロに戻っただけ。
そう考えれば、マイナスにはなっていないのです。
人は考え方さえ変えれば人生が変わります。
私が「20年以上悩まない」のも、こうした「悩まない人」の思考アルゴリズムをインストールしているからです。ぜひ試してみてください。
(本稿は『「悩まない人」の考え方──1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』の著者による書き下ろし記事です。)