もし自分だけでこの作業をやるのが不安な場合には、キャリアカウンセラーと面談するのもひとつの方法です。自分では「当たり前」だと思っていたことが、実は大きな強みになっている場合もあります。逆に、社内では自分しかできないので強みだと思っていたことが、実はほかの会社ではみんなが普通にできることだったという場合もあります。第三者の目で見てもらうと、そのあたりが明確になっていいかもしれません。

自分が重要視している
仕事選びのポイントを整理

 書くことは、自分の過去の仕事を分析すること。

 職務経歴書を書きながら、次のようなことも考えてみましょう。

・どのような仕事をしていたときに楽しかったか?やりがいを感じたか?

・何をしているときに充実感を覚えたか?

・なぜこの会社を選んだのか?

・当時は何を大事にしていたんだろう?

・やりたくなかったことって何だろう?

・当時の仕事の中で、今でもやりたくないことは?

・やってみたら意外とうまくできたことは?

・リーダー的な役割は楽しかった?それとも苦痛だった?

・チームで仕事をするほうが好きだった?それともひとりで仕事を進めるほうが好きだった?

 これらを、職務経歴書の脇に色の違うボールペンで書き足していくと、より客観視できてわかりやすいかもしれません。自分は何をしたいのか、何を基準に選んでいるのか、自分に必要なものは何か、などが見えてきます。

 私の場合、会社選びのポイントは男女の給料が同じということでした。性差別のないところで働きたかったのだと思います。私がやりたくなかったのは、飛び込み営業。このほか、やってみたら意外とうまくできたのは、数字に関する勉強でした。簿記2級の勉強をしたら意外と楽しくて、資格も取れた。「数字って案外楽しいかも」と思えたのです。キャリア相談ではお金の話がかかわってくることも多く、それならFPの資格も取ってみようと思い、FP2級の資格を取りました。

 こんなふうに自分を客観的に見ていくことで、自分に合った資格にもたどり着けるでしょう。たとえば、全体を見て、自分は人とかかわる資格(ヒト系)が合っているのか、それとも、書類作成など、自分のペースでひとりでやっていく資格(コト系)が合っているのか、新しい資格、成果が見える資格がいいのか……などがわかってくるはずです。

 それが見えてきたら、具体的な資格を探していきましょう。

 あなたの中にも、きっと活かせる素晴らしい経験が眠っているはずです。職務経歴書を書くことから始めて、あなたの強みを再発見してみませんか?その強みを活かせる資格が、あなたの新しいキャリアへの扉を開くかもしれません。