どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。
出世する人は「お土産」をコスパよく渡す
今年は長い年末年始休みもあり、実家に帰省したり旅行に行ったりした方が多かったのではないでしょうか。僕が勤めるメガバンクでは12月30日が営業日でしたが、それでも6連休となり、銀行界隈では数年に一度しか訪れない最長のお休みとなりました。
長期休み明けによくあるのが、職場で配るお土産です。ただし、ほとんどの人は作業としてお土産を渡しているかもしれません。しかし、このお土産も、コスパの高い渡し方があります。そもそもお土産を渡すことは、人との関係を構築する上でいやらしさが最も出にくいテクニックの一つです。今回はそんなお土産を渡す上での心構えをお伝えします。
タイミングは夕方がベスト
お土産を渡すにあたって意識すべきは、渡すタイミングです。少し工夫するだけで、お土産を渡すイベントを最大限活かすことができます。
たくさんの人にまとめて渡す場合は特に考える必要はありませんが、上司や評価に影響する同僚に渡す場合は最大限配慮すべきです。例えば、上司が部下に対して怒っているタイミングや、忙しそうなタイミングに渡すのは避けた方が良いのは想像に難くないでしょう。
最適なのは、機嫌が良くて仕事が落ち着いているタイミングです。職場にもよりますが、朝一で渡すよりも、夕方やおやつ時に渡す方が、雑談に発展しやすいという経験があります。
必ずセットの「土産話」を用意する
お土産を渡す際に意識したいのは「土産話」です。お土産を渡すと、そこで何をしたのか雑談で振られることが多いものです。その際、何が楽しかったのか、何に感動したのかを話せるよう準備しておきましょう。スマホに写真を用意しておけば、短時間でスムーズに土産話を聞かせることも可能です。
このように、お菓子だけでなく旅行先での土産話をセットで話すことで、相手にお土産を渡した印象を強く記憶させることができます。
お土産を渡すことで相手に「貸し」を作る
お土産を渡すことで、相手に「貸し」を作ることができます。その後、相手からお返しとしてお土産をもらうこともあれば、仕事で助けてもらえる可能性も高まります。数百円単位のお土産が、相手に良い印象を与え、関係性を深めるきっかけとなるのです。
どうせ渡すのであれば、少しだけこだわり、最大限効果が得られる渡し方を意識することをお勧めします。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)