受けやすい入試回が並ぶFランク女子校

 ここからは26校が該当するFランクとなる。志望者数合計が100人を超える三つの女子校は命運が分かれている。江戸川女子には二つの入試区分があり、合わせるとこのランク最多となる258人の受験生が2024年に集まっている。国算2科もしくはそれに英検4級レベルの英語を加えた[一般基礎学力型2月1日]は、195人が受けて1.82倍(23年1.64倍、22年1.51倍)と少しずつ倍率が上がってきた。10月6割半増、11月4割増だった勢いは12月にほぼ前年並みまで落ち着いており、25年も1.8倍台を維持しそうだ。一方、24年から導入された[適性検査型]は、63人が受けて1.31倍と受けやすい倍率だったが、12月が6割増となっており、倍率は合格者数次第だが、25年の受験生の増加は固そうだ。

 24年受験者数が193人で1.35倍(23年1.47倍、22年1.55倍)の大妻多摩[総合進学第2回]は、10月から2割半前後の減少が続いており、25年は受験者数がだいぶ減少しそうで、25年はさらに受けやすくなるだろう。163人が受けて1.27倍(23年1.19倍、22年1.18倍)の捜真女学校[スカラシップA2]は、10月の前年並みから12月には微減となっており、こちらも受けやすくて受かりやすい状態が続きそうだ。

 次に、24年受験者数が100人以上だった5校を取り上げる。210人・1.4倍(23年1.28倍、22年1.38倍)の横浜女学院[B-2]は、10月・11月の2割増から12月は1割増となったものの、25年に1倍台半ばは確保できそうだ。171人・1.45倍(23年1.44倍、22年1.3倍)の武蔵野大学[2回]は、10月の3割減から急速に戻し、12月は前年並みとなっている。

 136人で2.72倍(23年1.44倍、22年2.13倍)の中村[特待生2科・4科1日]は変動が激しいものの、10月から前年並み、1割弱増、1割半増と上昇基調にあり、25年は3倍に向かう勢いを感じる。113人で1.47倍(23年1.28倍、22年1.15倍)と地道に上昇気配の麹町学園女子[2月1日午後特待2科4科]は、25年には前年並みとなりそうだ。100人・1.12倍(23年1.58倍、22年1.54倍)の日本大学豊山女子[2科〈1〉]は微増であり、25年も1倍強程度になりそうだ。

 ここからは、24年受験者数が100人に満たない学校について、女子校、共学校の順に見ていこう。女子校は、女子聖学院[スカラシップ2回](73人・2.61倍)が2倍台半ばで推移しているものの、志望者数の変動が激しく、12月の1割弱増が続くようなら、25年は2倍台前半に緩和するかもしれない。聖園女学院[2次](71人・1.22倍)は、22年1.61倍、22年1.86倍から緩和傾向にある。11月・12月は1割半減で、25年は受けやすくて受かりやすい状態が強まりそうだ。

 文京学院大学女子[特待選抜〈1〉](67人・2.09倍)は2.75倍増まで12月に大きく伸ばしており、25年は3倍が視野に入っている。東京家政大学附属女子[特別奨学生〈2〉]は、二つの入試区分で、特進と進学という二つのクラスでそれぞれ10人ずつ募集する。ここでは国算の[2科](86人・1.25倍)を見るが、22年1.49倍から続く緩和傾向が25年も続きそうで、とても受けやすくて受かりやすい入試回となりそうだ。