受けやすい女子校「英語資格入試」
G・Hランクの1日午後の受験者数は合計すると2000人近いのだが、多くの入試回に分散しているため、ここでは志望者数合計と24年受験者数が50人以上のものを中心に見ていきたい。
まずは、志望者数合計も24年受験者数も100人超の東急沿線の二つの女子校から。207人が受けて1.66倍(23年1.8倍、22年1.32倍)の玉川聖学院[2回]は、その立地から併願先に選ばれやすい。志望者数は1割半減となっており、25年は1倍台半ばに緩和しそうだ。129人で1.1倍(23年1.05倍、22年1.03倍)のトキワ松学園[2回]は併願先としては安心の倍率だが、12月に志望者数は2割半増となっており、倍率はともかくとして、25年に受験する女子は増えそうな情勢にある。
次に、24年受験者数が100人以上の二つの女子校を。177人が受けて2.27倍(23年3.58倍、22年3.33倍)とハードルの高かった京華女子[1回2科・4科型午後]は、10月の2割弱増から11月は一転して2割減に、12月は1割半減まで戻した。25年は2倍程度まで緩和して、受けやすくなる可能性が出ている。108人で1.96倍(23年1.93倍、22年1.79倍)の相模女子大学[教科型2回]は前年並みで安定している。
受験者数が50人を上回る入試回(24年受験者数・実倍率)を女子校から見ていこう。2倍を超える入試回は珍しく、受けやすくて受かりやすい学校が多い。共立女子第二[1回(PM)2科型](90人・1.08倍)は、22年・23年と1.2倍だったこともあり、11月に3割強増となったことでその水準まで戻すかと思われたものの、12月は2割減だった。25年はいずれにせよ、大変受けやすくて受かりやすい状況となりそうだ。
10月4割弱減、11月3割減と大きく減らす様相を見せて心配された和洋九段女子[2回得意科目本科](75人・1.25倍)。12月は前年並みに戻している。22年1.07倍、23年1.12倍と地道に伸ばしてきただけに、25年も踏みとどまってほしいところだ。23年1.1倍から上げた富士見丘[一般1回](75人・1.36倍)は、10月・11月の6割増から12月は4割強となったものの、25年は1倍台半ば超えとなりそうな勢いに変わりない。
偏差値がつかないHランクからは、実践女子学園[英語資格1回(午後)](67人・1.97倍)を見ておきたい。英語1科ではなく、国語か算数、もしくは国算2科を受けて高得点の科目を採用という仕組みで、英検の取得級(もしくは同等の資格)により100点(2級)から50点(4級)まで加点する。11月には5割増まで盛り上がったが、12月は1割増で、25年も2倍前後となりそうだ。一方、麹町学園女子[2月1日午後特待英語資格](34人・1.17倍)は、10月8割半増、11月2割増から12月は3割強減と急速に志望者数が減少しており、25年は実に受けやすくて受かりやすい状況となりそうだ。