病気が隠れている場合は要注意
急激な視力低下を招くことも

視界にチラチラ黒い虫やホコリ…「受診しないとヤバい」眼科医が警告する3つの“恐ろしい目の病気”西葛西・井上眼科病院副院長の戸塚清人氏

 1つ目が「網膜裂孔」。網膜裂孔とは、後部硝子体剥離などをきっかけに網膜が裂けて孔を生じる状態で、網膜裂孔が起きた場合はレーザー光線で孔の周囲を焼き固めて網膜剥離を防止する。

「網膜裂孔が進行して網膜剥離になってしまうと、視野が欠け、さらに進行すると急激な視力低下をきたします。放置すれば失明に至ることもあるため、手術が必要となります」

 2つ目が「網膜血管の閉塞疾患」。糖尿病性網膜症が代表的で、血管が詰まると網膜に病的なもろい血管を生じ、それが出血して硝子体が濁ることで飛蚊症を生じる。

「網膜血管の閉塞疾患も適切に治療しないと、網膜剥離や難治な緑内障になって失明に至ることがあります」

 3つ目が「ぶどう膜炎」だ。ぶどう膜とは、眼球の内側にある 虹彩・毛様体・脈絡膜の3つの組織の総称で、このぶどう膜に感染症や免疫異常などの原因で炎症が起こった状態をぶどう膜炎という。硝子体が混濁するため、初期症状として飛蚊症が現れる。