氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」#19Photo:Bloomberg/gettyimages

企業規模と平均年収の序列は、必ずしも比例するものではない。今回はJT、味の素、明治ホールディングス、日清食品ホールディングスを取り上げる。4社の中で年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#19では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。JT、明治は若手世代が優勢となる一方、味の素はOB世代が勝ち組となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

企業規模では圧倒的に大きいJTを
平均年収では味の素、明治が凌駕

 調味料やお菓子、即席麺など食品の分野は景気に左右されにくい業界とされている。今回は、たばこのJTを加え、味の素、明治ホールディングス、日清食品ホールディングスの4社を取り上げる。

 企業規模でいえば、JT(2023年12月期の売上高は2兆8410億円)が圧倒的に大きく、味の素(24年3月期は1兆4392億円)、明治(同1兆1054億円)、日清食品(同7329億円)という序列である。

 ところが平均年収で見ると、味の素(1072.7万円)、明治(1036.8万円)がJT(927.0万円)を凌駕するのだ。以上は直近の1時点のみの評価だが、現在注目されている世代間格差の観点から見ると、各社はどうなっているのだろうか。

 4社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?このことを探るため、ダイヤモンド編集部は20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、JT、明治は若手世代が優勢となる一方、味の素はOB世代が勝ち組となった。専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。