著者の堀江氏は、石の上にも3年、完璧主義といった価値観をぶった斬り、180度の転換を図っていく。これからの時代で大切なのは、「自分の時間」を生きることだ。仕事を効率よく進める工夫をし、原液のように濃厚なコンテンツをつくっておけば、マスメディアやネットが自分の分身となって、伝えたいことを世の中に発信してくれる。
他にも、
「経費精算を自分でやるサラリーマンは出世しない」
「99%の会議はいらない」
「1晩10軒以上をハシゴしろ」
といった、多動力を発揮するための行動指針や秘訣が満載である。
これからの時代において、いかに多動力が必須な能力なのかがありありとわかるだろう。まさに、堀江氏がこれまで発信してきたカルピスの「原液」の濃縮版といえる1冊だ。
一読のすすめ
本書の内容を「いやいや、堀江さんだからできるんでしょう?」と一蹴するのは早計だ。紹介されている考え方は、とかく制約の多い会社員でも明日から実践できるものばかりである。
「一つのことを極めるべき」
「苦しいことを我慢して行うのが美学」
本書を読み、こうした縛りから解放されれば、より多くの人が才能を開花させ、生きやすくなるにちがいない。
さらに深掘りしたい方はこちら
https://www.flierinc.com/summary/1181
日本人は遊びが下手!?
遊びの達人になれる本
著者/樺沢紫苑(精神科医)
【この本の要点1】
本書における「遊び」の定義は「仕事以外の楽しい活動」だ。楽しみを先送りにせず、「遊び」の時間を有意義に過ごそう。
【この本の要点2】
楽しめる人は成功しやすい。楽しいとドーパミンが分泌され、モチベーションが湧いてくるだけでなく、集中力や記憶力も高まるからだ。
【この本の要点3】
忙しくても、遊ぶための時間をつくり出そう。スキマ時間を活用したり、忙しいときほどあえて遊びの予定を入れて、自分を追い詰めたりするのが効果的だ。
おすすめポイント
私たちはもっと人生を楽しむべきではないか。いま我慢を続ければいつか幸せになれるのか――。
そんな疑問を投げかけてくれる本書は、『学びを結果に変えるアウトプット大全』などで知られる樺沢紫苑氏が「遊び」について語った1冊だ。
樺沢氏によると、「仕事」と「遊び」に対する価値観は、日本人と欧米人で大きく違うそうだ。キリスト教徒にとって仕事は「罰」である一方、日本では、「仕事は尊いもので、遊びは暇つぶし程度のもの」と考える傾向にある。だから日本人は仕事と遊びのバランスが悪いのだという。