どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。
「今、やってます!」と答える社員は出世しない
あなたは上司から仕事の進捗について確認をされたことがあるでしょうか。僕の勤めるメガバンクは毎日制限時間がある事務作業に溢れているの特に若手の行員たちは毎日のように上司から「あれ、どうなった?」と聞かれています。
ちなみに「あれ、どうなった?」と聞かれている時点ですでに黄色信号なんですが、ここでの回答の仕方を間違えるだけですぐさま赤信号になってしまいます。
もし、上司から進捗を聞かれた際に「今、やってます!」と答えているとしたら、非常に危険です。今回は、このような答え方がなぜ赤信号なのか、どのように回答することが正解なのかを解説します。
「あれ、どうなった?」の真意
まずは、上司の立場になって考えてみましょう。「あれ、どうなった?」と聞いてくる上司の心理状態はどんな状況だと思いますか。答えは簡単で、「上司からするともう終わっててもおかしくない仕事がなかなか部下から提出されないから」です。
つまり、上司からすると「あれ、どうなった?」は「いつ、出してくれるの?」と聞いているわけです。
ここまでくれば、この上司にどのように回答するのかは明確ですね。答えは「〇〇までには終わります!」になります。
このように上司が一番聞きたいことに答えることがこの黄色信号に対する回答になります。
職場においては、上司や部下が実際にどう話しているかとは別に、「心の中で減点されている」=サイレント減点が起きている可能性があります。このサイレント減点をできるだけ減らすことが、職場でコスパよく過ごしていくうえで重要です。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)