![氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」#9](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/d/8/650/img_d82e88ae97851f7356cb96d05683e73a586422.jpg)
強盗殺人未遂と放火で元社員が起訴された野村證券。今回は顧客の信頼が揺らいでいる野村ホールディングスのほか、大和証券グループ本社、SBIホールディングス、オリックスを取り上げる。4社の中で年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#9では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。野村は若手のほかにOBが優勢だった。一方、大和は、OBが負け組になった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
銀行、信託、証券…金融機関で相次ぐ不祥事
野村の元社員は強盗殺人未遂と放火で起訴
金融機関で不祥事が多発している。三菱UFJ銀行では、行員(46)が貸金庫から顧客の現金や貴金属を盗む事件が起きた。三井住友信託銀行でも、部長級の管理職だった50代の社員のインサイダー取引が発覚した。
中でも最も衝撃的だったのは、野村證券の事件である。昨年11月に元社員(29)が起訴されたが、罪状は強盗殺人未遂と現住建造物への放火。被害者である広島市の80代の夫婦は、営業先の顧客だった。
野村證券の親会社、野村ホールディングス(HD)の奥田健太郎社長は12月に入ってから記者会見を開き、「絶対にあってはならない事態で大変重く受け止めている」と陳謝した。
だが、それからわずか2カ月余り。別の元社員(30)が都内在住の顧客から現金を詐取して逮捕されたのだ。かつて「ガリバー」や「野武士集団」と呼ばれ、圧倒的な強さを誇った野村證券のセールス部隊。顧客の信頼を取り戻さなければ、組織もろとも瓦解しかねない状況だ。
さて、今回は不祥事に揺れる野村HDのほか、大和証券グループ本社、SBIホールディングス、オリックスを取り上げる。4社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?ダイヤモンド編集部は、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。
2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。
試算の結果、野村HDは若手のほかにOBが優勢だった。一方、大和は、OBが負け組になった。また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。SBIやオリックスも含め、次ページで確認しよう。