氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」#15Photo:PIXTA

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のトップ4人事の発表が遅れている。貸金庫問題を受けて1年延期説も浮上している。今回はMUFG、三井住友、みずほの3メガバンクのほか、りそなホールディングス、三井住友トラストグループを取り上げる。5社の中で年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#15では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。MUFGは年配の社員とOB世代が優勢。一方、みずほのOB世代は負け組となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

遅れるMUFGのトップ4人事の発表
貸金庫問題を受けて1年延期説も

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)における2025年4月から4年間の、トップ4人事の発表が遅れている。当初は昨年12月中にも公表される見通しだった。

 トップ4とは、MUFG会長と社長、それにグループの中核会社である三菱UFJ銀行の会長と頭取を指す。最も注目されるMUFG社長の筆頭候補は、半沢淳一・銀行頭取である。

 三菱UFJには頭取の任期は4年という不文律がある。現在の半沢頭取は、25年3月末で就任丸4年。このため、リスク管理の手堅さで定評のある半沢氏が、近くFG社長に昇格するとの見方が大勢だった。

 しかし、全国銀行協会が2月13日に、福留朗裕会長(三井住友銀行頭取)の後任に半沢氏を充てる人事を発表したのだ。任期は25年4月から1年間である。

 三菱UFJ銀行の元行員が貸金庫から金品を盗んだ問題を受けて、トップ4人事は先送りになるのではないか――。こういった見方が浮上している。

 今回は、MUFG、三井住友フィナンシャルグループ(FG)、みずほフィナンシャルグループの3メガバンクのほか、りそなホールディングス、三井住友トラストグループを取り上げる。5社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?ダイヤモンド編集部は、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、MUFGは年配の社員とOB世代が優勢となった。一方、みずほのOB世代は負け組となっている。また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。