氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」 #1Photo:JIJI

2023年3月期決算で、商社業界で過去最高となる1兆1806億円の純利益をたたき出した三菱商事。ただ、資源価格の下落でその後の業績はさえず、足元は2期連続の減益見通しである。同社の中で年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしていたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#1では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。年収の伸びが著しい三菱商事は、若手が優勢であることが分かったが、その一方で割を食っている世代は?(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

時価総額で伊藤忠の後塵を拝した三菱商事
事業の組み替え進め、商社1位の奪還目指す

 資源バブルの追い風を受けて、三菱商事の2023年3月期決算は、商社業界で過去最高となる1兆1806億円の純利益をたたき出した。ただ、その後の業績は、ぱっとしない。

 24年3月期の純利益は、三井物産に抜かれた。25年3月期も2年連続の減益見通しである。投資家による“通信簿”である時価総額は、伊藤忠商事の後塵を拝したままだ。

 三菱商事も手をこまねているわけではない。足元ではLNG(液化天然ガス)の権益拡大や日本KFCホールディングス株の売却、ローソンでのKDDIとの協業など事業の組み替えを進めており、1兆円の純利益を安定的に稼げる体制作りを急いでいる。名実共に総合商社1位の座を奪還できるかが注目点だ。

 そんな三菱商事の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?ダイヤモンド編集部は、20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、三菱商事は若手が勝ち組であることが判明したが、その一方、割を食っている負け組世代は?また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。