
ミスが全く起こらない組織はありません。部下がミスをしてしまった際に、フォローして、悪影響を最小限に抑えることは上司の重要な仕事の一つです。今回は、「部下が取引先を怒らせてしまった」ケースを例に、上司がすべきことを整理していきましょう。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
部下が顧客を怒らせた…!
一流の上司はどうする?
仕事には、失敗がつきものです。どれだけ細心の注意を払っても、何かしらのミスは起こってしまいます。一定の割合でミスが起こってしまう以上、組織の人数が増えれば増えるほど、ミスに遭遇する機会は多くなります。
部下がミスを犯してしまった。そんなときに、上司はどのように振る舞うべきなのでしょうか。
部下の失敗は、多くの場合、部下本人から報告されて発覚します。その際に、感情的になって叱りつけても良い結果にはつながりません。
余裕を見せろ、とまでは言いませんが、冷静さを保ち、頼りがいのある上司として振る舞うことが大切です。
と、心構えの話をしたところで、具体的なテクニックについて解説していきます。
部下のミスが発覚したらやるべき
「6つのステップ」とは?
(1)事実関係を明らかにする
何はさておき、最初にやるべきことは、事実関係を明らかにすることです。顧客からのクレームなどを受けているとしても、いきなり全面的に非を認めて謝るのは悪手です。
謝罪的な表現を用いる場合も、「申し訳ございません。まず、状況を確認させてください」や「ご迷惑をおかけしており大変恐縮です」などの表現で、あくまでも、起こっている事象そのものへの申し訳なさ、迷惑や心配をかけていることへの申し訳なさを表明するに留めます。