次にCPAP患者群に対する手術患者群の自動車事故発生率のオッズ比(OR)を解析した結果、手術患者群で45.5%(OR 0.545〔95%信頼区間0.480~0.618〕、P<0.0001)の減少が認められた。一方、手術患者群に対する無治療患者群の自動車事故発生率のオッズ比は21.4%(同1.214〔1.060~1.391〕、P=0.0051)増加していた。

CPAP療法よりも手術を受けた患者で
事故発生率が低かった

 これは、無治療の患者と比べた場合、手術を受けた患者で事故発生率が低下し、CPAP療法よりも手術を受けた患者で、事故発生率が低かったことを示唆している。

 さらに、自動車事故を経験したOSA患者は経験していない患者と比較し、事故発生後に高血圧、糖尿病、心不全などを併発する確率が有意に高くなることが示唆された(いずれもP<0.0001)。

 Sina氏は本研究について、「この研究は、OSAの特定の患者に対する効果的な代替治療として、舌下神経刺激などの外科的介入を支持する結果となった」とコメントしている。また研究グループは本研究を、「特にOSAの症状が重い一部の患者では、手術が自動車事故のリスク低減に有効な手段なのではないか」と総括した。

 また、研究グループは本研究の限界として、「TriNetXより提供されるデータの量と質は医療機関、地理ごとに異なっていた可能性がある。本研究で、無治療患者群におけるOSAの重症度が軽度であった可能性があり、この点はCPAP患者群より事故が少なかった理由になり得る」と指摘している。(HealthDay News 2025年1月24日)

https://www.healthday.com/health-news/sleep-disorder/does-sleep-apnea-contribute-to-car-crashes

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