消費者金融から借金――
高すぎる不妊治療のお値段

「消費者金融から借金している」

「夫婦の収入だけでは足りないので、双方の親から費用を借りている」

 NPO法人 Fineが不妊治療についておこなった調査(2012~2013年 有効回答数1993名)には、こんな声も寄せられた。

 不妊治療にはなにしろおカネがかかる。100万円以上つぎ込んでいるカップルが半数以上だ。

「通院してからの治療費総額でもっとも多かったのは100万~200万円未満。およそ25%と、4組に1組の割合でした。100万円以上かかった人の割合は、3年前の前回は約47%でしたが、今回は約55%という結果です」と松本さん。

 なんでまた、こんなに費用がかかるのか?理由として考えられるのが、日本の不妊治療技術の進歩だ。高度な治療を受けようとすれば、それなりのおカネがかかる。では、「借金してでも受けたい!」と、人々が期待を寄せる治療とは――。

ウシの受精卵にも使われる
最新・凍結保存技術も治療法に

 最先端の治療技術のひとつが「超急速ガラス化法」。受精卵を凍らせて保存する方法だよ。

 つい最近まで受精卵を凍らせて保存したり、とかしたりするのはとても難しいこととされていた。凍結している間に受精卵が傷んでしまうことが多かったからね。でも、このやり方なら、受精卵を傷つけることなくすばやく凍結することができる。

そもそも、なんで「受精卵」を凍結しなきゃいけないかって?よくわからなかったので、まずはおおまかな不妊治療の流れについて松本さんに聞いてみた。

「不妊カップルは基本検査をしたうえで、タイミング指導を受けます。妊娠可能なタイミングを狙い、夫婦生活を持つようにします。うまくいかなかった場合、人工授精という選択肢も。精液を採取し、子宮に直接注入する方法ですね。受精しやすいよう、女性の排卵時期に合わせておこないます」