
「ドロンします」「アッと驚くタメゴロー」「ガラガラポン」……などなど、昭和の香り漂う「昭和フレーズ」。それらには昭和ならではのパワーが凝縮されています。令和の今、あえて積極的に繰り出して、息苦しい状況や自分の殻を打ち破りましょう。しかも、使い方ひとつで、ピンチを救ってくれたり好感度アップにつながったりもします。どんな場面で、どんな昭和フレーズを使えばいいのか。7つの実例を参考にしつつ、果敢に実践してみましょう。(コラムニスト 石原壮一郎)
ビジネスシーンにおいては、自分の意志や本音をストレートに示すと何かと差し障りがあります。そんなときに活用したいのが、昭和の頃に使われた「昭和フレーズ」。非日常感と一周まわっての新鮮な響きのおかげで、言いづらいことを角を立てずに伝えたり、和やかな雰囲気で事態を打開したりできます。昭和フレーズは、ひと味違う令和のビジネスパーソンへと脱皮するための必須アイテムと言っても過言ではありません。
ケースその1
先輩に「もう一軒行こう」と誘われたけど、早く帰りたいときに
「今日はお先にドロンします」
部署の飲み会にせよ何人かで飲みに行ったにせよ、上司や先輩から「もう一軒行こう」と言われると、ちょっと断わりづらい雰囲気になります。
「いや、べつに気にせず断わるし」というスタンスの方もいるかもしれません。それはそれでいいんですけど、単に「もう帰ります」と言った場合、相手が「自分と一緒に飲むのが嫌だったのかな?」と不安になる可能性は大いにあります。そういったことに思いが至らないとしたら、想像力も気遣いも足りていないことを自覚しましょう。
そんなデリケートな場面で使いたいのが「お先にドロンします」というお茶目な昭和フレーズ。相手に不安を抱かせず、それでいて「今日はもう帰る」という決意の強さを示すことができます。もちろん、このフレーズを口にするときは、忍者のように顔の前で両手で印を結びましょう。部下や後輩に対して使ってもかまいません。