「これは泣くわ…」RADWIMPS×今田美桜のタイトルバックが刺さりすぎる【あんぱん第1回】『あんぱん』第1回より 提供:NHK

日本人の朝のはじまりに寄り添ってきた朝ドラこと連続テレビ小説。その歴史は1961年から64年間にも及びます。毎日、15分、泣いたり笑ったり憤ったり、ドラマの登場人物のエネルギーが朝ご飯のようになる。そんな朝ドラを毎週月から金曜までチェックし、当日の感想や情報をお届けします。朝ドラに関する著書を2冊上梓し、レビューを10年続けてきた著者による「見なくてもわかる、読んだらもっとドラマが見たくなる」そんな連載です。本日は、第1回(2025年の3月31日放送)の「あんぱん」レビューです。(ライター 木俣冬)

冒頭で主人公が放った印象的なセリフとは?
『アンパンマン』の初期バージョンも登場

 不朽の名作『アンパンマン』の作者・やなせたかしと暢夫妻をモデルにしたオリジナルドラマである朝ドラこと連続テレビ小説『あんぱん』。高知で幼なじみとして育った朝田のぶ(今田美桜)と柳井嵩〈たかし〉(北村匠海)の物語。第1回の冒頭は、のぶと嵩が50代くらいの場面からはじまった。

「正義は逆転する。じゃあ、決して引っくり返らない正義ってなんだろう。おなかをすかせて困っている人がいたら、一切れのパンを届けてあげることだ」

 印象的なフレーズをつぶやきながら、嵩が机に向かって描いているのは『アンパンマン』の初期バージョン。アニメーションで有名な3頭身のアンパンマンではなく、ちょっと頭身が高い。NHK制作統括の倉崎憲チーフプロデューサー(CP)は、おなじみのアンパンマンでなく、初期の頃のものを最初に登場させた意図を、第1回の試写&会見時にこう説明した。

「その絵が後々どう繋がっていくのかというのも含めて楽しみに見ていただければと思います」